フィールズ デジタルアニュアルレポート2017

REVIEW OF BUSINESS ACTIVITIES

事業活動レビュー

連結財務ハイライト

主要財務指標6年サマリー

  2012年3月期 2013年3月期 2014年3月期 2015年3月期 2016年3月期 2017年3月期
経営成績(百万円):   前期
増減率(%)
  前期
増減率(%)
  前期
増減率(%)
  前期
増減率(%)
  前期
増減率(%)
  前期
増減率(%)
売上高 92,195 ▲11.0 108,141 17.3 114,904 6.3 99,554 ▲13.4 94,476 ▲5.1 76,668 ▲18.8
売上総利益 31,330 ▲10.8 33,279 6.2 33,812 1.6 28,468 ▲15.8 25,480 ▲10.5 17,641 ▲30.8
売上総利益率(%) 34.0   30.8   29.4   28.6   27.0   23.0  
営業利益 8,527 ▲35.1 10,314 21.0 9,791 ▲5.1 4,743 ▲51.6 1,411*1 ▲70.4 ▲5,374
売上高営業利益率(%) 9.2   9.5   8.5   4.8   1.5    
経常利益 8,661 ▲36.7 10,268 18.6 9,765 ▲4.9 5,491 ▲43.8 1,380 ▲74.9 ▲9,068
売上高経常利益率(%) 9.4   9.5   8.5   5.5   1.5    
親会社株主に帰属する当期純利益 5,991 ▲20.3 4,720 ▲21.2 5,370 13.7 3,018 ▲43.8 118 ▲96.1 ▲12,483
売上高当期純利益率(%) 6.5   4.4   4.7   3.0   0.1    

*1 2016年3月期より「関連会社等より収受する業務受託料等」の計上箇所を変更いたしました。

  2012年3月期 2013年3月期 2014年3月期 2015年3月期 2016年3月期 2017年3月期
財政状況(百万円):   前期比
増減額
  前期比
増減額
  前期比
増減額
  前期比
増減額
  前期比
増減額
  前期比
増減額
総資産 93,601 14,630 106,628 13,026 104,869 ▲1,758 110,316 5,447 92,478 ▲17,838 80,397 ▲12,080
純資産 51,555 4,533 55,098 3,543 58,753 3,654 60,246 1,493 58,291 ▲1,954 43,227 ▲15,064
自己資本 51,071 4,291 54,559 3,487 58,279 3,720 59,492 1,212 57,304 ▲2,188 42,225 ▲15,078
有利子負債 1,662 ▲172 1,052 ▲609 743 ▲308 4,065 3,321 11,423 7,357 15,489 4,066
キャッシュ・フロー(百万円):   前期比
増減額
  前期比
増減額
  前期比
増減額
  前期比
増減額
  前期比
増減額
  前期比
増減額
営業活動による
キャッシュ・フロー
10,015 2,010 13,570 3,554 16,322 2,752 ▲9,086 ▲25,408 13,353 22,439 ▲7,319 ▲20,673
投資活動による
キャッシュ・フロー
▲4,798 ▲441 ▲6,263 ▲1,465 ▲8,018 ▲1,754 ▲6,297 1,720 ▲2,191 4,106 ▲3,927 ▲1,735
財務活動による
キャッシュ・フロー
▲2,565 1,349 ▲2,277 288 ▲2,018 258 1,624 3,643 5,214 3,590 2,136 ▲3,077
フリー・
キャッシュ・フロー
5,217 1,568 7,307 2,088 8,303 997 ▲15,384 ▲23,687 11,162 26,546 ▲11,246 ▲22,408
1株当たりデータ(円)*2                        
当期純利益 180.45   142.27   161.83   90.97   3.58   ▲376.19  
純資産 1,539.04   1,644.15   1,756.27   1,792.83   1,726.88   1,272.48  
配当金 50   50   50   60   50   50  
主要経営指標(%):                        
ROE(自己資本当期純利益率) 12.2   8.9   9.5   5.1   0.2   ▲25.1  
ROA(総資産経常利益率) 10.0   10.3   9.2   5.1   1.4   ▲10.5  
自己資本比率 54.6   51.2   55.6   53.9   62.0   52.5  

*2 2012年10月1日付で、普通株式1株につき100株の割合で株式分割をしており、過去に遡って当該株式分割を考慮した遡及計算を行っています。

こちらから、主要財務指標(連結)をチャートジェネレーターでご覧いただけます。

業績レビュー

連結業績の状況

2017年3月期の連結業績は、下表の通りです。主にパチンコ・パチスロ分野における規制や販売予定機種の次期以降への販売延期が当社業績に影響を及ぼす結果となりました。

経営成績(百万円): 2016年3月期 2017年3月期 2018年3月期
通期実績 前期比
増減率(%)
通期実績 前期比
増減率(%)
通期見通し 前期比
増減率(%)
売上高 94,476 ▲5.1 76,668 ▲18.8 82,000~
85,000
7.0~
10.9
売上総利益 25,480 ▲10.5 17,641 ▲30.8
対売上高比 27.0% 23.0%
営業利益 1,411 ▲70.4 ▲5,374 1,000~
2,000
対売上高比 1.5%
経常利益 1,380 ▲74.9 ▲9,068 0~
2,000
対売上高比 1.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 118 ▲96.1 ▲12,483 0~
1,000
対売上高比 0.1%

資産、負債および純資産の状況

資産の部は、前期末から12,080百万円減少し、80,397百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少により、流動資産が前期末から7,077百万円減少したためです。

負債の部は、前期末から2,983百万円増加し、37,170百万円となりました。これは主に事業に即した資金調達を実施したことで、流動負債では短期借入金が減少し、固定負債では長期借入金が増加したためです。

純資産の部は、前期末から15,064百万円減少し、43,227百万円となりました。これは主に、利益剰余金が前期末から14,142百万円減少したためです。

(百万円)

2016年3月末 2017年3月末 増減額
流動資産 52,934 45,856 ▲7,077
有形固定資産 11,447 10,366 ▲1,081
無形固定資産 3,746 2,469 ▲1,277
投資その他の資産 24,348 21,705 ▲2,643
資産合計 92,478 80,397 ▲12,080
2016年3月末 2017年3月末 増減額
流動負債 29,809 20,475 ▲9,334
固定負債 4,376 16,694 12,318
純資産 58,291 43,227 ▲15,064
負債純資産合計 92,478 80,397 ▲12,080

キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、7,319百万円の支出(前期13,353百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失10,517百万円、売上債権の増加5,249百万円、持分法投資損失3,866百万円などによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、3,927百万円の支出(前期2,191百万円の支出)となりました。これは主に貸付けによる支出4,640百万円、貸付金の回収による収入2,037百万円、出資金の払込による支出969百万円などによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、2,136百万円の収入(前期5,214百万円の収入)となりました。これは主に長期借入れによる収入15,500百万円、短期借入金の減少11,133百万円、配当金の支払1,659百万円などによるものです。

これらの結果、フリー・キャッシュ・フローは、11,246百万円の支出となりました。

(百万円)

2016年3月期 2017年3月期 増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー 13,353 ▲7,319 ▲20,673
投資活動によるキャッシュ・フロー ▲2,191 ▲3,927 ▲1,735
財務活動によるキャッシュ・フロー 5,214 2,136 ▲3,077

詳細については「2017年3月期 決算短信」および「2017年3月期 有価証券報告書」をご参照ください。

事業概況

パチンコ・パチスロ分野

パチンコ・パチスロ分野では、2014年9月に実施されたパチスロ機の型式試験方法の変更に端を発した相次ぐ規制等により、遊技機販売市場の縮小傾向が続いています。2017年3月期の遊技機販売市場は、上半期では、規制等の影響に加え、2016年5月の伊勢志摩サミットにともなう入替自粛の影響などもあり、パチンコ・パチスロの販売台数が前年上半期を下回り推移しました。下半期では、パチンコは、2016年12月に「検定機と性能の異なる可能性のある遊技機」の撤去期限を迎えたため、10-12月期に入替需要が活発化したものの、1-3月期にその反動減があったため、販売台数は前年下半期と同水準で推移しました。パチスロは、実績のあるシリーズ機に一定の需要があるものの、未だ顧客ニーズに合致した商品の提供に至っていないと見られ、販売台数は前年下半期を下回り推移しました。これらにより、2017年3月期の遊技機販売市場の総販売台数は前年同期比 約15%減の248万台程度(※当社調べ)となりました。

パチンコ市場販売台数
グラフ:パチンコ市場販売台数
※市場販売台数:2016年3月期〜2017年3月期
パチスロ市場販売台数
グラフ:パチスロ市場販売台数
※市場販売台数:2016年3月期〜2017年3月期

※市場販売台数は当社調べ

パチンコ・パチスロ市場の動向

参加人口動向

(公財)日本生産性本部「レジャー白書2017」によると、2016年のパチンコ・パチスロ参加人口(推計)は940万人となり、前年から約130万人減少し、2013年以来再び1,000万人の大台を割ることとなりました。

参加人口動向/パチンコホール軒数の推移
グラフ:参加人口動向/パチンコホール軒数の推移
出典:
(公財)日本生産性本部「レジャー白書2017」、警察庁「平成28年中における風俗関係事犯の取締り状況等について」より作成
パチンコホール数、遊技機設置動向

警察庁発表の統計データによると、2016年の全国のパチンコホール数は、10,986店舗(前年比324店舗減)となりました。設置台数は前年より約5万台減の452万台となったものの、1店舗あたりの設置台数は6.9台増の411.9台となり、引き続き店舗の大型化が進む傾向となりました。

遊技機設置台数の推移
グラフ:遊技機設置台数の推移
出典:
警察庁「平成28年中における風俗関係事犯の取締り状況等について」より作成
遊技機販売動向

(株)矢野経済研究所「2017年版 パチンコ関連メーカー動向とマーケットシェア」によると、2016年度のパチンコ機の販売台数は156万台(前年比16.9%減)、パチスロ機の販売台数は88万台(同8.4%減)となりました。これにより販売市場規模は、パチンコ市場5,245億円(同14.4%減)、パチスロ市場3,576億円(同3.3%減)となり、合算で8,821億円(同10.2%減)となりました。

2014年9月にパチスロ型式試験方法が変更されたことに端を発した業界団体による一連の自主規制により、各メーカーの開発・販売スケジュールに見直しが生じたことが大きな変動要因となっています。

遊技機販売台数の推移
グラフ:遊技機販売台数の推移
出典:
(株)矢野経済研究所「2017年版 パチンコ関連メーカーの動向とマーケットシェア」より作成

こうした市場環境の中、当社は7ブランド15機種の販売を行い、その拡販に努めました。そのなかで、需要増が見込まれる年末年始商戦には大型タイトル等を集中させました。これにより、12月に販売した大型タイトル2機種については堅調な販売となり、また、1月に販売した1機種については遊技機の創り込みはもとより、映像化をはじめとするクロスメディア展開も相まって、導入直後より追加受注となりました。なお、当社グループの強みであるマーケティング力等もあり、1機種あたりの販売台数は、引き続き市場平均を上回り推移しました。

しかしながら、1-3月期に販売したパチスロの一部タイトルについては、需要低下の影響により受注が伸び悩みました。また、2017年3月期に販売を予定していた6機種については、2017年1月20日付「業績予想の修正に関するお知らせ」に記載の通り、次期以降に販売を延期しました。その結果、パチンコ機の販売台数は15.5万台(前年同期比0.6万台減)、パチスロ機の販売台数は8.7万台(同3.8万台減)となり、総販売台数は24.3万台(同4.5万台減)となりました。

今後は、2017年5月に発表した中期経営計画に基づき、流通基盤の強化と取扱い商品の拡充を図り、年間を通した安定的な商品供給に向けたラインアップ構成に努めます。また、市場環境変化に動じない事業構造を構築し、PSソリューションの提供にも注力してまいります。

直近の遊技機業界における規制等の説明

2014年8月、警察庁より業界団体に対し、およそ2週間後よりパチスロ遊技機において型式試験方法の一部変更を適用する旨が伝えられました。そして、パチスロ遊技機の仕様について、設計の見直しを要する複数の要件が業界団体より矢継ぎ早に発表されました。また時期を重ね、パチンコ遊技機においても、2015年3月に業界団体より「射幸性抑制に向けた取り組み」が発表されました。

これらにより、パチンコ・パチスロ遊技機は旧基準機の販売期限が設けられ、試験適合数の大幅な低下や、販売期限に合わせた販売集中および期限直後の急激な販売の落ち込みなど、市場は混乱をきたしました。

そして2017年7月11日、警察庁は、パチンコ出玉規制を含む、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則案」を公表しました。これは、2018年2月1日に施行される見通しです。

これらの状況と今後のマーケット予測に鑑み、当社は市場環境の変化に動じない事業基盤を構築していく考えです。そのため、当社の強みである流通基盤の再強化、提携メーカー様とのリレーションの強化および取扱商品の拡充など、様々な施策に取り組んでいます。また、当社グループではプライベートブランドに対する投資スピードを一旦抑制していく考えです。

パチスロ規制動向

図:遊技機業界における規制

パチンコ規制動向

図:遊技機業界における規制

関連法規等の構造

図:関連法規等の構造

ゲーム分野

ゲーム分野では、国内ソーシャルゲーム市場の競争激化による成長鈍化が顕在化しています。また、スマートフォン端末等の高機能化等により、開発・運営コストの上昇傾向が続いています。

国内ゲーム市場の動向

(株)Gzブレイン「ファミ通ゲーム白書2017」によると、2016年の国内家庭用ゲーム市場は、ハード・ソフト合計で3,439億円(前年比4.5%減)となりました。一方、オンラインプラットフォームのゲーム市場(スマートフォン/タブレット向けゲームアプリ、フィーチャーフォン、PCオンラインゲーム)は、10,361億円(同3.7%増)と拡大しました。これにより、国内ゲーム市場規模は過去最高の1兆3,800億円(同1.5%増)となりました。

なかでも、オンラインプラットフォームのゲーム市場のうち、ゲームアプリ(スマートフォン/タブレット向けゲームアプリ及びフィーチャーフォン向けのSNSプラットフォームで動作するもの)の市場規模は9,690億円(同4.4%増)と、国内ゲーム市場の約7割を占める規模となっています。

国内ゲーム市場規模推移
グラフ:国内ゲーム市場規模推移
出典:
(株)Gzブレイン「ファミ通ゲーム白書2017」より作成

※表示以下の数値は切り捨てで表記しております

海外ゲームコンテンツ市場規模

(株)Gzブレイン 「ファミ通ゲーム白書2017」によると、2016年の海外ゲームコンテンツ市場は、8兆9,977億円(前年比8.8%増)となりました。
内訳としては、PCおよび家庭用ゲームのパッケージ市場が1兆1,531億円、モバイルおよびPC・家庭用ゲームのデジタル販売市場は10%以上成長して7兆8,445億円でした。

地域別では、アジア市場4兆1,335億円(同19.1%増)、米国2兆5,328億円(同15.2%増)、欧州1兆8,436億円(同1.6%増)となりました。

※アジア日本、中国、韓国の集計を合算
※欧州西・中央・東ヨーロッパ諸国全域の集計。
家庭用パッケージのみ、英国、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、スカンジナビア、ベネルクス地域の集計を合算。
※2015年と2016年では一部エリアにおいて、集計の対象となっている国・地域が異なる場合があります。

海外ゲームコンテンツ市場規模推移
グラフ:海外ゲームコンテンツ市場規模推移
出典:
(株)Gzブレイン「ファミ通ゲーム白書2017」より作成

2017年3月期は、ソーシャルゲームにおいて『AKB48』など有力IPを活用したタイトルが引き続き収益に貢献しました。一方で、事業の選択と集中による、新規タイトルの投入延期や、既存3タイトルのサービス終了、コンシューマゲームの一部タイトルの開発中止などを実行した結果、収益が前年同期を下回りました。

タイトル例

タワー オブ プリンセス
タワー オブ プリンセス
公式サイト
AKB48ステージファイター
AKB48ステージファイター
公式サイト
AKB48グループ ついに公式音ゲーでました。
AKB48グループ ついに公式音ゲーでました。
公式サイト

今後は中期経営計画に基づき、中長期編成が可能なIPを起点に、国内外のパートナー企業と連携し、グローバルでのゲーム展開や、海外のゲームエンジンを活用したゲームコンテンツ開発などを推進し、収益化を図ります。

映像分野

映像分野では、市場全般はSVOD(Subscription Video On Demand:定額制動画配信)などの新たなプラットフォームの台頭により、国内外において飛躍的な市場拡大が予測されています。

動画市場の動向

(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」によると、2016年の動画市場は4兆4,613億円(前年比2.0%増)となりました。これは、ネットワーク配信と映画、テレビ放送関連が増加したことによるものです。また、パッケージは引き続き減少となりました。

ネットワーク配信(フィーチャーフォン向けを除く)は、1,619億円(同15.9%増)と大幅に増加し、初めてDVDレンタル市場を上回りました。動画のネットワーク配信は2010年以降、LTE(次世代高速携帯通信規格)・4Gの登場に伴い、スマートフォンやタブレットの普及が進んだことで、携帯キャリアの新規参入やマルチデバイス化、またコンテンツ産業の努力による料金の低価格・定額化やコンテンツの拡充が進み、市場は動画コンテンツのコアなファン層からライトファン層へとすそ野を広げてきました。
2016年は、前年に引き続き、海外SVOD(Subscription Video On Demand:定額制動画配信)配信事業者の日本市場参入などを契機に、ライブ配信サービスの登場や無料広告付動画サービスの増加による動画視聴におけるユーザーの選択肢が増えており、市場は拡大を続けています。

動画市場の動向
グラフ:動画市場の動向
出典:
(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」より作成
世界のSVOD市場予測
グラフ:世界のSVOD市場予測
出典:
Digital TV Researchより作成

2017年3月期は、エンタテインメント業界の有力企業や米国などのSVOD事業者と協力し、フル3DCGアニメーション『GANTZ:O』、『劇場版マジェスティックプリンス –覚醒の遺伝子–』、TVアニメ『アクディヴレイド –機動強襲室第八係– 2nd』、TVアニメ『ベルセルク』など7IPの映像公開を行いました。なお、複数の映像プロジェクトを推進したことにより、映像関連の償却費が増加し、また、映像関連子会社で一部の大型プロジェクトの制作コストが増加したことで、一時的に損失を計上するに至りました。

主な放送・公開作品

GANTZ:O
GANTZ:O
公式サイト
劇場版マジェスティックプリンス –覚醒の遺伝子–
劇場版マジェスティックプリンス –覚醒の遺伝子–
公式サイト
劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!
劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!
公式サイト
アクディヴレイド –機動強襲室第八係– 2nd
アクディヴレイド –機動強襲室第八係– 2nd
公式サイト
BERSERK
BERSERK
公式サイト

今後は中期経営計画に基づき、米国や中国の映像配信企業と協同作品を開発し、グローバル展開を推進します。さらに、映像をフックとした、グローバルマーケットでのマーチャンダイジング展開の推進や、映像のデジタルデータを活用し、ゲームやパチンコ・パチスロなどへもクロスメディア展開を実施するなど、各事業プラットフォームとの連動を図ります。

ライセンス分野

ライセンス分野では、市場全般では定番キャラクターの新たな活用や大人向け衣料品へのライセンス展開など、国内外での新市場開拓に向けた動きが活発化しています。

キャラクタービジネス市場の動向

(株)矢野経済研究所「キャラクタービジネスに関する調査(2016年)」によると、2015年度のキャラクタービジネス市場規模は2兆4,282億円(前年度比0.6%増)とほぼ横ばいながらもプラスとなりました。

商品化権市場は大きなシェアを占める玩具が苦戦したことで、全体ではマイナスとなりましたが、大人向けに商品の強化を進めている衣料品や服飾雑貨などの分野はアニメなどの登場人物をファッションモデルに見立てたアパレル関連の取り組みが奏功し、好調でした。
版権市場は定番キャラクターのリブランディング(ブランドの再構築)強化やセールスプロモーションにおけるキャラクターの積極活用を推進したことにより拡大基調となりました。

キャラクタービジネス市場動向
グラフ:キャラクタービジネス市場動向
出典:
(株)矢野経済研究所「キャラクタービジネスに関する調査(2016年)」より作成

商品化権商品に付帯してキャラクターを使用する権利。小売金額ベースにて算出。
版権出版権、広告宣伝やイメージキャラクターとしての使用権など。契約金額ベースにて算出。

2017年3月期は、IPビジネスの領域拡大および新たなライセンスビジネスの確立に向けて、様々な事業領域における有力企業との連携を強化しました。また、海外市場の開拓に向け、アジア圏を中心にパートナーシップの構築を進めました。こうした取り組みにより、ウルトラマンシリーズなどではライセンス許諾によるロイヤリティ収入が前年同期を上回りました。

また、2015年に立ち上げた、コンセプチュアル・ライセンス『A MAN of ULTRA』は、2016年6月に「日本ブランド・ライセンス大賞」においてグランプリを受賞し、今後もさらに展開を加速させていく予定です。

A MAN of ULTA ライセンス企業数の推移
グラフ:A MAN of ULTA ライセンス企業数の推移
A MAN of ULTRA
A MAN of ULTRA
公式サイト
TOYOTA86×A MAN of ULTRA
M78×86
コンセプトカー『M78×86』
公式サイト
ポップアップショップイメージ
ポップアップショップイメージ

今後は中期経営計画に基づき、国内だけではなく、『ウルトラマン』IPを有効活用し、中国をはじめとするアジアの現地企業との提携を進め、ゲームやMDなど様々なメディアにおけるライセンス収入の拡大を目指します。

コミック分野

コミック分野では、書籍や雑誌などの紙媒体市場の縮小が進む一方で、スマートフォンやタブレットなどの電子デバイスを活用した定額制読み放題サービスの普及などにより、電子書籍市場は堅調に拡大しています。

出版市場の動向

(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」によると、2016年の書籍販売は7,370億円(前年比0.6%減)となり、引き続き減少傾向となりました。また、雑誌販売は、7,339億円(同5.9%減)で19年連続の減少となり、書籍販売を下回る規模となりました。

近年、コンテンツ市場のデジタル化が進んでおり、2016年のデジタル比率は67.9%(同1.9%増)となりました。これにともない、電子書籍は1,976億円(同24.7%増)、電子雑誌は302億円(同24.7%増)といずれも前年に引き続き大幅に増加しました。

出版市場の動向
グラフ:出版市場の動向
電子書籍/電子雑誌の市場動向
グラフ:電子書籍/電子雑誌の市場動向
出典:
(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」より作成

2017年3月期は、引き続きコミック誌「月刊ヒーローズ」を通じて、新たに4作品の連載を開始し、創出作品は累計71作品となりました。また、同誌で創出したヒーローIPのTVアニメ化や、SVODサービスを通じた映像配信などの映像化プロジェクトを推進し、2016年10月には、公式アプリ「マンガHERO’s」の配信を開始しました。さらに、電子書籍プラットフォームにおける配信方法の多様化を推進し、11言語24の国と地域で電子書籍および単行本を展開しました。

新規連載作品

足の裏のイーリス
足の裏のイーリス
作品紹介
キャプテンハンゾーモン
キャプテンハンゾーモン
作品紹介
禁猟六区
禁猟六区
作品紹介
ヒメノスピア
ヒメノスピア
作品紹介

マーケットデータ

余暇をめぐる環境

労働時間の推移

厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、2016年の日本の年間総実労働時間(事業所規模30人以上)は1,783時間(前年比1時間減)となり4年連続の減少となりました。所定内労働時間は1,631時間(同0.0%増)となり、昨年からほぼ横ばいとなりました。また、所定外労働時間は152時間(同1.7%減)と昨年から微減となりました。引き続き、パートタイム労働者の比率が増加していることから、労働者全体の労働時間は減少傾向となっています。

※前年比などの増減率は、指数等により算出されており、実数で計算した場合と必ずしも一致しません。また、2015年1月に調査事業所の抽出替えを行ったことにともない、指数、増減率が過去に遡って改訂されています。そのため前年比はグラフ内の実数値で計算した場合と必ずしも一致しません。

労働時間の推移
グラフ:労働時間の推移
出典:
厚生労働省「毎月勤労統計調査」より作成

家計消費の動向

総務省「家計調査」によると、2016年の勤労者世帯1世帯当たりの可処分所得は429,516円(前年比0.5%増)と、昨年に比べ2,069円の増加に転じました。一方、家計消費支出(1カ月間、年平均)をみると、2016年は、 夏場の天候不順の影響などもあって、310,389円(同1.6%減)と、3年連続の減少となりました。
なお、可処分所得に対する家計消費支出の割合を示す平均消費性向は72.3%(同1.5ポイント減)と、2年連続の減少となりました。

※前年比は、物価変動を考慮した実質値のため、グラフ内の実数値で計算した場合と必ずしも一致しません。

家計消費の動向
グラフ:家計消費の動向
出典:
総務省「家計調査」より作成

余暇市場の動向

(公財)日本生産性本部「レジャー白書2017」によると、2016年の日本の余暇市場は、70兆9,940億円(前年比2.0%減)となりました。ただし、市場規模が突出して大きいパチンコ・パチスロ市場を除くと、同0.3%増となり、4年連続のプラス成長となりました。

スポーツ部門は4兆280億円(同0.0%増)となり、5年連続でプラス成長となりました。これは、スポーツ用品市場が回復基調にあることや、フィットネスクラブ市場が過去最高を更新したことによるものです。

趣味・創作部門は7兆9,860億円(同1.6%減)となり、6年連続で縮小となりました。これは、コンサート、カメラ、ビデオレコーダー・プレーヤー、ビデオソフト、書籍・雑誌販売市場などの縮小によるものです。しかしながら、映画市場では、複数の邦画のヒット作により過去最高を更新したほか、配信サービス市場では、定額制音楽配信・有料動画配信サービスが急成長しました。

余暇市場の推移
グラフ:余暇市場の推移
出典:
(公財)日本生産性本部「レジャー白書2017」より作成

娯楽部門は48兆4,240億円(同2.6%減)となり、2年連続で縮小となりました。これは、パチンコ・パチスロやカラオケボックス、テレビゲーム・ゲームソフト市場の縮小によるものです。一方、公営競技の競馬や競輪、競艇市場は堅調が続き、さらに、オンライン・ソーシャルゲーム市場は前年に引き続き拡大となりました。

観光・行楽部門は10兆5,560億円(同0.3%減)となり、インバウンドの影響で国内観光市場は近年好調が続いていましたが、前年ほどの伸びにはならなかったことや、海外旅行市場が縮小したことによるものです。しかしながら、遊園地・テーマパーク市場は、3年連続過去最高を更新しました。

コンテンツ市場の動向

(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」によると、2016年の日本の映画、アニメ、テレビ番組、ゲーム、書籍などのコンテンツ産業の市場は12兆3,929億円(前年比2.7%増)となりました。

動画市場は、ネットワーク配信と映画、テレビ放送関連が増加し、パッケージソフトとステージが減少となりました。その結果、全体では4兆4,613億円(同2.0%増)となりました。

音楽・音声市場は、ネットワーク配信が前年に引き続き大きく増加したものの、コンサート、カラオケ、パッケージソフトが減少となり、ほぼ前年並みの1兆3,809億円(同0.5%減)となりました。

コンテンツ市場の推移
グラフ:コンテンツ市場の推移
出典:
(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」より作成

ゲーム市場は、引き続きオンラインゲーム(フィーチャーフォン向けを除いたPC・タブレット、スマートフォン向けゲーム)が大幅に増加し、ソフトウェア、フィーチャーフォンは減少傾向となりました。その結果、全体では1兆9,232億円(同12.2%増)となりました。

静止画・テキストは、電子書籍や電子雑誌が大幅に増加する一方、書籍販売は10年連続、雑誌販売は19年連続のマイナス成長となった結果、3兆5,897億円(同2.1%減)となりました。

※静止画・テキスト書籍、雑誌、新聞、フリーペーパー/マガジン、電子書籍、各種情報配信サービス
複合型インターネット広告、モバイル広告他

グラフ:コンテンツ市場の動向(動画)
グラフ:コンテンツ市場の動向(音楽・声楽)
グラフ:コンテンツ市場の動向(ゲーム)
グラフ:コンテンツ市場の動向(静止画・テキスト他)
出典:
(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」より作成

出版市場の動向

(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」によると、2016年の書籍販売は7,370億円(前年比0.6%減)となり、引き続き減少傾向となりました。また、雑誌販売は、7,339億円(同5.9%減)で19年連続の減少となり、書籍販売を下回る規模となりました。

近年、コンテンツ市場のデジタル化が進んでおり、2016年のデジタル比率は67.9%(同1.9%増)となりました。これにともない、電子書籍は1,976億円(同24.7%増)、電子雑誌は302億円(同24.7%増)といずれも前年に引き続き大幅に増加しました。

出版市場の動向
グラフ:出版市場の動向
電子書籍/電子雑誌の市場動向
グラフ:電子書籍/電子雑誌の市場動向
出典:
(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」より作成

動画市場の動向

(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」によると、2016年の動画市場は4兆4,613億円(前年比2.0%増)となりました。これは、ネットワーク配信と映画、テレビ放送関連が増加したことによるものです。また、パッケージは引き続き減少となりました。

ネットワーク配信(フィーチャーフォン向けを除く)は、1,619億円(同15.9%増)と大幅に増加し、初めてDVDレンタル市場を上回りました。動画のネットワーク配信は2010年以降、LTE(次世代高速携帯通信規格)・4Gの登場に伴い、スマートフォンやタブレットの普及が進んだことで、携帯キャリアの新規参入やマルチデバイス化、またコンテンツ産業の努力による料金の低価格・定額化やコンテンツの拡充が進み、市場は動画コンテンツのコアなファン層からライトファン層へとすそ野を広げてきました。
2016年は、前年に引き続き、海外SVOD(Subscription Video On Demand:定額制動画配信)配信事業者の日本市場参入などを契機に、ライブ配信サービスの登場や無料広告付動画サービスの増加による動画視聴におけるユーザーの選択肢が増えており、市場は拡大を続けています。

動画市場の動向
グラフ:動画市場の動向
出典:
(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」より作成
世界のSVOD市場予測
グラフ:世界のSVOD市場予測
出典:
Digital TV Researchより作成

アニメ産業市場規模

(一社)日本動画協会によると、2015年のアニメ産業市場規模は18,255億円(前年比12%増)で、6年連続続伸、3年連続最高売上を更新しました。これはここ数年の、配信、遊興、ライブエンタテインメントといった収益ウインドウの増加が市場拡大をけん引しました。
ビデオ 928億円(同9.1%減)と商品化 5,794億円(同11.6%減)が大幅ダウン、TV 1,072億円(同3.2%減)と遊興 2,941億円(同1.3%減)が微減、映画 469億円(同12.5%増)、音楽 258億円(同8.9%増)、配信 437億円(同7.1%増)が好調、ライブエンタテイメント 523億円(同68.4%増)と海外 5,833億円(同78.7%増)が躍進といった内訳となりました。

アニメ産業市場規模推移
グラフ:アニメ産業市場規模推移
出典:
一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2016」より作成

日本のアニメ産業市場海外売上

(一社)日本動画協会によると、2015年の日本のアニメ産業市場の海外売上は5,833億円(前年比78.7%増)と大幅に伸長しており、アニメ産業が積極的に海外市場に対応を始めた年となりました。
過去3年に渡って、海外売上の横ばい状態が続いていたところ、突如過去最高売上高となったその要因は、中国の「爆買い」にあると見られており、また中国を中心として配信の収益ウインドウが飛躍的に成長し、タイやマレーシアでもメディア環境整備が進んだことが市場拡大をけん引しました。

日本のアニメ産業市場海外売上推移
グラフ:日本のアニメ産業市場海外売上推移
出典:
一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2016」より作成

国内ゲーム市場の動向

(株)Gzブレイン「ファミ通ゲーム白書2017」によると、2016年の国内家庭用ゲーム市場は、ハード・ソフト合計で3,439億円(前年比4.5%減)となりました。一方、オンラインプラットフォームのゲーム市場(スマートフォン/タブレット向けゲームアプリ、フィーチャーフォン、PCオンラインゲーム)は、10,361億円(同3.7%増)と拡大しました。これにより、国内ゲーム市場規模は過去最高の1兆3,800億円(同1.5%増)となりました。

なかでも、オンラインプラットフォームのゲーム市場のうち、ゲームアプリ(スマートフォン/タブレット向けゲームアプリ及びフィーチャーフォン向けのSNSプラットフォームで動作するもの)の市場規模は9,690億円(同4.4%増)と、国内ゲーム市場の約7割を占める規模となっています。

国内ゲーム市場規模推移
グラフ:国内ゲーム市場規模推移
出典:
(株)Gzブレイン「ファミ通ゲーム白書2017」より作成

※表示以下の数値は切り捨てで表記しております

海外ゲームコンテンツ市場規模

(株)Gzブレイン 「ファミ通ゲーム白書2017」によると、2016年の海外ゲームコンテンツ市場は、8兆9,977億円(前年比8.8%増)となりました。
内訳としては、PCおよび家庭用ゲームのパッケージ市場が1兆1,531億円、モバイルおよびPC・家庭用ゲームのデジタル販売市場は10%以上成長して7兆8,445億円でした。

地域別では、アジア市場4兆1,335億円(同19.1%増)、米国2兆5,328億円(同15.2%増)、欧州1兆8,436億円(同1.6%増)となりました。

※アジア日本、中国、韓国の集計を合算
※欧州西・中央・東ヨーロッパ諸国全域の集計。
家庭用パッケージのみ、英国、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、スカンジナビア、ベネルクス地域の集計を合算。
※2015年と2016年では一部エリアにおいて、集計の対象となっている国・地域が異なる場合があります。

海外ゲームコンテンツ市場規模推移
グラフ:海外ゲームコンテンツ市場規模推移
出典:
(株)Gzブレイン「ファミ通ゲーム白書2017」より作成

ライブエンタテインメント市場の動向

(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」によると、2016年の国内ライブエンタテインメント市場は5,015億円(前年比2.0%減)となりました。

内訳では、ステージ入場料による収入は1,643億円(同4.1%減)となり、音楽コンサート入場料による収入は3,372億円(同1.0%減)といずれも減少し、音楽コンサートに関しては、9年ぶりの減少となりました。

※国内ライブエンタテインメント市場規模「音楽コンサート」と「ステージでのパフォーマンスイベント」のチケット販売推定金額の合計を、狭義のライブ・エンターテインメント市場規模と定義しています

ライブエンタテインメント市場の推移
グラフ:ライブエンタテインメント市場の推移
出典:
(一財)デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2017」より作成

キャラクタービジネス市場の動向

(株)矢野経済研究所「キャラクタービジネスに関する調査(2016年)」によると、2015年度のキャラクタービジネス市場規模は2兆4,282億円(前年度比0.6%増)とほぼ横ばいながらもプラスとなりました。

商品化権市場は大きなシェアを占める玩具が苦戦したことで、全体ではマイナスとなりましたが、大人向けに商品の強化を進めている衣料品や服飾雑貨などの分野はアニメなどの登場人物をファッションモデルに見立てたアパレル関連の取り組みが奏功し、好調でした。
版権市場は定番キャラクターのリブランディング(ブランドの再構築)強化やセールスプロモーションにおけるキャラクターの積極活用を推進したことにより拡大基調となりました。

キャラクタービジネス市場動向
グラフ:キャラクタービジネス市場動向
出典:
(株)矢野経済研究所「キャラクタービジネスに関する調査(2016年)」より作成

商品化権商品に付帯してキャラクターを使用する権利。小売金額ベースにて算出。
版権出版権、広告宣伝やイメージキャラクターとしての使用権など。契約金額ベースにて算出。

玩具市場の動向

(一社)日本玩具協会の発表によると、2016年度の国内玩具市場は8,031億円(前年比0.3%増)となり、3年連続で8,000億円超えとなりました。周辺分野として発表されたカプセル玩具の市場規模は277億円(同10.9%減)、玩菓の市場規模は468億円(同10.0%減)といずれも減少しました。

2016年は、前年に引き続き、トレーディングカードゲームの人気に加え、ドールハウスや人形玩具など定番商品が売り上げを伸ばしました。この要因の一つとして、従来女児向けの遊びと言われていた、ままごとの玩具で遊ぶ男児が増加したことがあげられます。また、ハイテク系トレンドトイ(インタラクティブトイ、ロボット、カメラ、パソコン関連、アプリ系など)では、昨年の話題商品ヒットの反動により売上が減少しました。

玩具市場規模
グラフ:玩具市場規模
出典:
(一社)日本玩具協会 発表データより作成

パチンコ・パチスロ市場の動向

参加人口動向

(公財)日本生産性本部「レジャー白書2017」によると、2016年のパチンコ・パチスロ参加人口(推計)は940万人となり、前年から約130万人減少し、2013年以来再び1,000万人の大台を割ることとなりました。

参加人口動向/パチンコホール軒数の推移
グラフ:参加人口動向/パチンコホール軒数の推移
出典:
(公財)日本生産性本部「レジャー白書2017」より作成、警察庁「平成28年中における風俗関係事犯の取締り状況等について」より作成
パチンコホール数、遊技機設置動向

警察庁発表の統計データによると、2016年の全国のパチンコホール数は、10,986店舗(前年比324店舗減)となりました。設置台数は前年より約5万台減の452万台となったものの、1店舗あたりの設置台数は6.9台増の411.9台となり、引き続き店舗の大型化が進む傾向となりました。

遊技機設置台数の推移
グラフ:遊技機設置台数の推移
出典:
警察庁「平成28年中における風俗関係事犯の取締り状況等について」より作成
遊技機販売動向

(株)矢野経済研究所「2017年版 パチンコ関連メーカー動向とマーケットシェア」によると、2016年度のパチンコ機の販売台数は156万台(前年比16.9%減)、パチスロ機の販売台数は88万台(同8.4%減)となりました。これにより販売市場規模は、パチンコ市場5,245億円(同14.4%減)、パチスロ市場3,576億円(同3.3%減)となり、合算で8,821億円(同10.2%減)となりました。

2014年9月にパチスロ型式試験方法が変更されたことに端を発した業界団体による一連の自主規制により、各メーカーの開発・販売スケジュールに見直しが生じたことが大きな変動要因となっています。

遊技機販売台数の推移
グラフ:遊技機販売台数の推移
出典:
(株)矢野経済研究所「2017年版 パチンコ関連メーカーの動向とマーケットシェア」より作成

直近の遊技機業界における規制等の説明

2014年8月、警察庁より業界団体に対し、およそ2週間後よりパチスロ遊技機において型式試験方法の一部変更を適用する旨が伝えられました。そして、パチスロ遊技機の仕様について、設計の見直しを要する複数の要件が業界団体より矢継ぎ早に発表されました。また時期を重ね、パチンコ遊技機においても、2015年3月に業界団体より「射幸性抑制に向けた取り組み」が発表されました。

これらにより、パチンコ・パチスロ遊技機は旧基準機の販売期限が設けられ、試験適合数の大幅な低下や、販売期限に合わせた販売集中および期限直後の急激な販売の落ち込みなど、市場は混乱をきたしました。

そして2017年7月11日、警察庁は、パチンコ出玉規制を含む、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則案」を公表しました。これは、2018年2月1日に施行される見通しです。

これらの状況と今後のマーケット予測に鑑み、当社は市場環境の変化に動じない事業基盤を構築していく考えです。そのため、当社の強みである流通基盤の再強化、提携メーカー様とのリレーションの強化および取扱商品の拡充など、様々な施策に取り組んでいます。また、当社グループではプライベートブランドに対する投資スピードを一旦抑制していく考えです。

パチスロ規制動向

図:遊技機業界における規制

パチンコ規制動向

図:遊技機業界における規制

関連法規等の構造

図:関連法規等の構造

本文中の会社名・商品名・サービス名は各社の商標または登録商標です。