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Expert's View

フィールズへの第三者評価

2012年12月7日

写真:木村 佳子

経済評論家、資産運用アドバイザー
木村 佳子

日本IRプランナーズ協会理事、(社)くらしとしごと生活者フォーラム代表理事。日本チャート分析家協会JCAA代表。一級FP技能士(国家資格)自治体の住宅整備専門委員。個人投資家向け経済情報番組のラジオキャスターを長く務め、資産運用に強いエコノミストとして活躍。投資家ニーズに基づいた企業IRセミナーや生活者の視点から、ライフプランを踏まえた貯蓄、外貨、投信、株式など運用全般への理解をベースに、日本証券業協会、日本FP協会等で金融知識普及を主眼においた講演機会が多い。「株入門の入門」(明日香出版)「カレンダー投資法」など著書多数。

フィールズ(株)(以下、当社)は、幅広いエンタテインメント領域で、消費者のニーズをリサーチし、これに基づく商品やサービスを提供しています。
例えば、遊技業界では、消費者には「こういう遊技機で楽しんでみたい」という使い手ならではのニーズがありますが、現実的には消費者自らが、その声を機器メーカーに届ける機会は少ないといえます。各機器メーカーにしてもコンテンツ開発費の固定費化を避け、製造技術に事業資本を集中させるほうが企業経営の観点からは合理的といえるでしょう。さらに、ホールは、魅力的な機器によって集客につなげていきたいというニーズがあります。そこで当社は、消費者のニーズを基に、取得・創出・育成したコンテンツを活用した魅力的な商品を機器メーカーに提案、ホールに販売するといったソリューション・ビジネスを展開しており、従来の遊技空間をよりおしゃれな余暇環境として生成発展させ、遊技業界に継続的なブラッシュアップ効果をもたらし、業界全体の活性化にも寄与しています。
さて、当社は大証ジャスダック市場に業種・商社分類で上場。2012年5月9日発表データによると総資産が1千億円に迫る936億円、そのうち利益剰余金377億円、有利子負債16億円と堅牢な経営基盤を持ち、株主資本を効率的に使っているかを見る指標ROEの予想連結ベースの数値は14.2%です。ちなみに機関投資家はこの値が11%以上の企業を評価するといわれます。
その割に、株価は割安で、株価が資産の何倍まで買われているかを見る指標PBRは0.7倍(1以下の場合は割安)、株価が利益の何倍まで買われているかを見る指標PERは連結予想ベースで5.2倍です。ジャスダック・スタンダード上場876社の予想数値は約12.6倍なので、割安感があるといえるでしょう(PBR、PERは2012年10月現在)。
その理由ですが、当社は企業間取引が主体で、民間に社名が知られる機会が少ない点が考えられます。日本の株式市場には合計3,638社もの企業が上場しています(2011年11月・大和IR調べ)。そんな中で、日用品などの商品名で社名が知られる企業と比較すると、「何をしている会社?」「どんな事業形態?」の伝わりにくさがあると言えるでしょう。
当社はその課題を解決すべく、売買単元を1株から100株に変更。また、全国展開で個人投資家向け企業説明会を精力的に開催しています。
いつでも買える、いつでも売れる株式の流通性を持つことが上場企業の課題の一つですがそのためには機関投資家のみならず幅広い層の個人投資家に向けたIRは効果的です。今後はさらに株式投資をしていない人にも社名を知られるよう、フィールズ独自のキャラクター商品の販売、若い世代に社名を知られる企画、話題性のある株主優待を導入するなど、常に複合的に社名を知られ続ける展開が有効な施策ではないかと思います。
また、企業の社会的責任として、新しい余暇ライフスタイルの提唱などの独自の取り組みも有効ではないでしょうか。
2014年には団塊と呼ばれる人口の厚みのある世代がほぼ、退職年齢に入り、快適な余暇時間、余暇空間の創出が待たれます。当社の全世代に向けた今後の取り組みに期待します。


(注)本第三者意見は、2012年12月6日に発刊した「2013年3月期 株主通信(中間)」にご寄稿頂いた内容となります。