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Expert's View

フィールズへの第三者評価

2014年12月2日

写真:秋山 真理

株式会社ネクストウェイブインベストメント
取締役・最高投資責任者
秋山 真理

1998年慶應義塾大学商学部卒業(計量経済学専攻)、日本生命保険相互会社株式部アナリスト、シュローダー証券投信投資顧問(株)運用部日本小型株アナリスト兼ファンドマネージャー、ドイツ運用大手ルーパスアルファアセットマネジメントのアジア法人の創業パートナーを経て、2014年11月現在、(株)ネクストウェイブインベストメント 取締役・最高投資責任者。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)。

フィールズ(株)(以下、同社)の現在の魅力のひとつは、「先見性」「勝負・挑戦心」ではないでしょうか。

1990年代以来、広義のマイノリティが活躍し(女性の社会進出、性の多様さ、マニアへの寛容など)、近年のソーシャル(アマチュア・素人)の台頭までに至る、「多様性・複雑さ」が好まれた時代から、今後数十年は、徐々に「シンプル」なもの、「強いもの」に人々は惹かれ、「サバイバル意識」が高まるサイクルに入っていく、という分析があります。弊社ではこれを「キャパシティの振り子」と呼び、世界経済がニュー・ノーマルと呼ばれる低成長時代に入り、地政学的にも不安定な時代となり、また大国が高齢化時代を迎えたことなどと密接な関係があると考えています。足元は過渡期にありますが、ソーシャル疲れや、リーダーシップ・スーパースターの待望、男らしさの復権など、その胎動は各分野で見られ始めています。

そうした時代の大転換点下、同社は2012年、IP(知的財産)を主軸としたビジネスモデルへの戦略転換を宣言、人々は「モノの豊かさ」から「心の豊かさ」を求める時代に向かうと読み、その心の拠り所としての「ヒーロー」に着目、既存キャッシュカウビジネスであるPS事業のキャッシュ・フローを元手にさらなる飛躍に挑戦しています。

同社は、歴史的にほぼ一貫して、プロの作り手(達)がマスに向けて産み出す、すなわち1対Nの企画・コンテンツビジネスに実績と強み、目利きを有していて、自らのその強みと信念、時代の先読み、嗅覚に確固たるコミットメントを示しているように見えます。

すなわち、同社に投資するということは、目先の小さな成長に賭けるのではなく、時代の潮流を先読みし、大きな利益獲得に向かって勝負、挑戦する同社の心意気に賭けることに他なりません。また、その心意気は、各分野のプロの中途採用や若い感性である新卒採用の積極化、幹部育成、IPのヒット確率を高めるためにサイエンスを活用する目的で設立されたフィールズ総研等々の施策に表れていると思います。足元では、同社が発行する「月刊ヒーローズ」から『ソウルリヴァイヴァー』が、『ラストサムライ』の制作スタッフと共同脚本開発に着手するなどの今後が楽しみな芽が出始めています。

新旧/内外の人材融合も注目に値します。大きな成功体験を持つ組織が異なるDNAを受け入れることは一般的に困難を伴うものですが、同社はさらなる飛躍に向け、2007年来それを積極的に進めてきているように見えます。異なる血を受け入れ強さを増そうとする。ここにも同社の決意が見てとれます。強いものが求められる時代に向かう中の、同社の強い心での挑戦。IPを中核としたクロスメディア戦略と同社を長年支える屈強なPSの営業力の両輪が力強く回り始めるとき、同社が時代を代表する一社になっていることを期待しています。


(注)本第三者意見は、2014年12月1日に発刊した「2015年3月期 株主通信(中間)」にご寄稿頂いた内容となります。