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IPを基軸にしたビジネスモデル

IPをコアとしたビジネスモデルを推進し、常に新しい視点を持って、IPの創出・育成の方法を追求しています。 専務取締役 繁松 徹也

IPを主軸に置いたビジネスモデルへの挑戦

当社グループでは、魅力的なIPの創出に向けて、組織体制や人材配置など、これまで試行錯誤を繰り返してきました。徐々にその成果は出始めていますが、そう簡単にいくものではないと覚悟したうえで、メジャーIPの創出に挑み続けてきました。

「月刊ヒーローズ」はそうした取り組みの一つです。同誌に掲載した作品の映像化が進み始めていますが、これは今までの取り組みの成果というよりは、今までの取り組みを基盤としてチャレンジする機会が増えてきたと捉えています。チャレンジによって、IPとしての価値が向上するものもあれば、そうでないものもありますが、大事なことは、外部の優れたパートナーの力もお借りしながら、その確率を少しでも高めていくことだと考えています。同誌から高く支持されるヒット作品を生み出すことができれば、同誌の価値も変わり、それをきっかけに、当社のビジネスモデルも、より意義のあるモデルになるはずです。その可能性は十分に出てきていると感じています。

IP戦略の今後の方針

基本戦略

IPを創出し、クロスメディア展開でその価値を高め、マネタイズする、という一連のサイクルの中で、企業価値のさらなる向上のためにも、当社オリジナルのIPが占める割合をさらに増やしていく考えです。

オリジナルIPの創出について、「月刊ヒーローズ」が今後もその中核を担うことに変わりありませんが、ゲームなどヒーローズ以外のプラットフォームでも、他社とアライアンスを組んで、オリジナルIPの創出に取り組み始めています。当社が主体的にかかわるオリジナルIPを、どのプラットフォームからでも創出できる力を備えることができれば、それは進化へ向けた大きな第一歩になると思います。

当社が取り組んでいる一つひとつの事業領域は、従前から存在しているビジネスサイクルではあるものの、これらを単一の事業領域とは捉えず、一元的に繋いでクロス展開できるビジネスモデルに仕上げ、新しい付加価値を生み出すことは、今後のエンタテインメント業界において、非常に重要な位置づけであると考えています。また、IPの創出、育成、マネタイズの新たな方法について、常に新しい視点を持ってチャレンジしていく考えです。

IPの創出ポイント

毎年、小説やコミックスから多くの作品が生まれ、年間数百という映像作品が創られる一方、近年はソーシャルゲームにおいても年間で相当数の新規タイトルがリリースされています。スマートフォンやタブレットの普及が進んだこともあり、ソーシャルゲームのプラットフォームが大きなビジネスチャンスを生んでいるという傾向もあります。したがって、必ずしも書籍からスタートし、次は映像化、という順番にこだわる必要はありません。ソーシャルゲームであれば、IPの創出とマネタイズを同時に実現できるチャンスもあり、当社で最も収益力の高い遊技機との親和性も高く、制作効率の向上やゲームとしての面白さをそのまま遊技機へ移植できるメリットがあります。

このように、IP創出の方法は必ずしも一つとはいえず、先述の通り、常に新しい視点を持ってIPの創出や育成の方法を追求しなければならないと認識しています。

IPのクロスメディア展開における課題

現在の国内市場では、コミックス、アニメ、映画、ゲーム、遊技機など、どのメディアからも高い支持を得るIPが創出される可能性があります。そして、高い支持を得たIPのクロスメディア展開はすでに常識になってきていることを認識しておく必要があります。

今後の取り組みに必要なことは、ただ漫然と成功事例のキャッチアップを目指すのではなく、クロスメディア展開における一歩二歩先のことを社員全員で考え抜き、試行錯誤を繰り返していくことです。

さらに、アジアや欧米など海外を意識していくことも今後求められてきます。国内市場だけをターゲットにIPを創って成功したとしても、それ以上のレバレッジが効かなくなります。国内市場を軸に海外展開を考えたとき、例えばどうローカライズするかまで意識することは、クロスメディア展開を二歩三歩先に進めるために不可欠なことと考えています。

メジャーIP「ウルトラマン」シリーズにおける様々な仕掛け

三世代をターゲットにしたIPとして「ウルトラマン」シリーズは圧倒的な競争力を有していることから、グランドジェネレーションにも楽しんで頂けるものも含め、カテゴリー別の作品を創っていきます。

海外展開については、旧作品の映像販売ばかりではなく、新しいラインアップを組み込みながら、日本国内同様、クロスメディア展開していく仕組みを構築したいと考えています。その一環として、インドネシアに駐在員を派遣し、現在、様々な角度から検討、交渉を進めています。

また、クロスメディア展開の新たな要素として、ライブショーにも注力しています。最先端の映像表現であるプロジェクションマッピングを用い、ライブと映像を掛け合わせるなど、子どもだけでなく親も楽しめるショーを追求し、新たなマネタイズの構造や仕組みを創りたいと考えています。

株主・投資家の皆様へ

2015年3月期は、これまで考えてきたこと、種をまいてきたことを具現化する一年と位置づけています。マネタイズすべき案件はしっかりとマネタイズし、IPのクロスメディア展開によってさらにその先の成果へと繋いでいきます。中長期的な未来を見据えたチャレンジは着実に進捗しており、当社グループが次のステージへ進むための準備を積み上げています。

ステークホルダーの皆様におかれましては、当社グループの成長にご期待頂きますとともに、末永いご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

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