IPを遊技機へ展開する上での鍵を握る役割
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はじめに、現在のお仕事を教えてください。
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フィールズグループ全体ではどれくらいの数のIPを取得されているのでしょうか。
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直近でいうと、年間10機種程度の新商品を新規投入していますが、全てがIPをもとにした遊技機です。そのうちの7割は過去に取得したIPをシリーズ展開 したもので、わかりやすい例では『エヴァンゲリオン』 シリーズ(『P新世紀エヴァンゲリオン』『ぱちんこ シン・エヴァンゲリオン』等)などがあります。
そして残りの3割が新規で取得してきたIPの機種です。近年はフィールズグループがメーカーとして開発する遊技機が増えている関係で、取得するIPも増加しており、今年は7件新規での獲得が見えてきています。少なく感じるかも知れませんが、獲得できるのは交渉をした中の2〜3割程度。実際に何らかの交渉をおこなったのはその4〜5倍以上にのぼります。
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仕事としてはどのような事が求められるのでしょうか?
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そのIPが持つ魅力を我々がどう捉え、どのように活かしていきたいのか。将来の展望も含め、私たちから提案して興味をもって貰わなければいけません。なので、仕事としてはやはり人と会話したり交渉したりするのが苦手じゃない人、好きな人が向いていると思いますね。
実際に取得には、時間がかかるケースも少なくありません。交渉をはじめてから契約締結にいたるまで、最長では9年かかったケースもあります。というのも、例えばアニメ作品であれば原作者から出版元の編集部、アニメの製作委員会など、ステークホルダーは多岐にわたるため、その関係者各位と丁寧に交渉を重ねなければいけません。とても根気のいる仕事です。
IP推進本部長 として、パチンコ・パチスロでタイアップするIPの選定・取得交渉・管理する20名ほどの部門で責任者をしています。
IP推進本部には大きく二つの仕事があります。
一つはIPの取得。数あるIPの中からどのようなものがパチンコ・パチスロに向いているか、フィールズの商品として良いといえるかを考えて選定し、権利元と交渉、契約を締結することです。
もう一つは、IPの展開における管理。実際に遊技機として開発をするうえでは、IPの世界観やキャラクターをお借りし、演出やゲーム性、デザインなどにそれを反映していきます。「こんなリーチ演出を作りたい」「こんな筐体のデザインにしたい」「キャラクターをこう動かしたい」など遊技機にあわせた展開をするにあたり、権利元に問題ないかを監修をいただき、調整を担う役割です。